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- もう我慢ならねえ、生牡蠣と生ムール貝を喰いにいってくる・・・!
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2013.12.04 Wednesday(12月1日のお話)
タワーリシ各位、ご無沙汰しております。気が付いたら師走に入ってしまいましたがお元気にお過ごしでしょうか?月日が流れるのが早くて全く驚くばかりですね。
私はというと相変わらず毎日ヒイコラ言いながら過ごしているのですが、11月の半ばに年休と週末・祝日をつなげて5日間ほどモスクワを訪ねてきました。実に約7年ぶりのモスクワ、青春時代の喜怒哀楽が詰まったモスクワは懐かしくもあり、また新鮮でもあったのですが、こちらについてはもう少しよく考えてから書くとして今回は牡蠣とムール貝のお話です。
ベルギーで有名なものといえば、チョコレート、ワッフル、ビール、小便小僧など枚挙に暇がありませんが、これらと並んでムール貝も日常生活の一部に入っていると言ってもいい程の存在だと思います。また、牡蠣についても、欧州にはフランスやアイルランドなど有名どころがあるみたいですが、ベルギーでもシーズンにはよく牡蠣を供していて、「牡蠣」という名のレストランもあるくらいです。
日本にいた時分は正直あまり貝は好きではなかったのですが、今では私もレストランで頼むのみならず、日頃から贔屓にしているスーパーマーケットで買ってきて自宅でシェフの真似事をしたりするほどにまでなりました。少し前にオランダでは牡蠣の養殖が盛んであり、ムール貝が生で食べることが出来る場所があるという情報(主に欧州暮らしの先輩諸氏のブログなど)を得ていたため、「これは是非とも自分でトライしてみたい!」と思っていたのです。
そんなわけで11月の激務(?)に加え、昨晩のヴァレリー・ゲルギエフ率いるマリインスキー・オーケストラのブリュッセル公演(これも別途書けるといいのですが)で拍手をし過ぎ、帰ってから興奮冷めやらぬ中ボジョレ・ヌーボーで乾杯したため若干お疲れ気味の我が身でしたが、お疲れ気味だからこそ亜鉛を補給すべく、アントワープでキリンさんご夫妻を拾って北の大地に向かって車を走らせて来ました。
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向かった先は上の地図のAのあたりにあるオランダZeeland州に属しているYersekeという街。Googleマップ上ではイアーセーケというカタカナ表記になっています。ブリュッセルからノンストップで1時間ちょいってところでしょうか。アントワープから北上し、オランダののどかな牧草地帯の中をすいすいと進み、ナビが案内するままに道をたどってやってきたYersekeは海沿いにある小さな街でした。小さな家々や道路の造りなんかも他の土地と異なり、何だか世間から隔離された感じすら受けます。
お目当てにしていたレストランのあたりに到着して車を停めると、牡蠣の養殖場がありました。日曜日なので流石に人は働いていなかった模様。
そして、こちらが目指してやってきたレストラン「De Schelde」です。欧州では日曜日は大概のお店が閉まっていますが、こちらは日曜日もオープンしていますのでご安心下さい。
お店の外に掛かっているメニュー表をしばしチェックした後に、3匹は意を決して入店しました・・・!日曜の14時過ぎということもあり店内は人がまばらでした。
結構奥の方の席に腰かけましたが、テラス席も入れると50名くらいは入れるほどの広さでした。紙製のテーブルクロスに写真が載ってましたが、1945年創業なのかな?
地元の熟年カップルと思われる方々数組がゆっくりとお食事を楽しんでいらっしゃいました・・・
ウェイトレスの方がやってきてメニューを渡してくれたのですが、いかんせんオランダ語がよくわからない。魚や食材の名前はわかっても調理法に自信がないので英語でこれとこれの違いは何か、というようなことを聞いてみると、牡蠣には生牡蠣とグリルした牡蠣があることがわかりました。そしてムール貝にはいわゆるベルギーでも出てくる蒸したもの(バケツみたいな鍋で出てくるあれです)と、Bakedと言っていましたが焼き(炒め)ムール貝があることがわかりました。
生のムール貝はメニューに表示されていなかったので恐る恐る「・・・生ムールは?」と聞いてみると「生ムールもPossibleよ」とのことですので、飢えた3匹は悩んだ挙句、生牡蠣とグリルした牡蠣をそれぞれ1ダース、ムール貝については焼きムールも生ムールも注文し、あわせてキリンさんたちはロブスタースープ、私はフィッシュスープを頼みました。
先に供された3種類のパンに喰らいつきながら待っていると、ウェイトレスさんがプレートを運んできました・・・
というわけで、最初に来たのは生牡蠣です!結構身が大きくて丸いですね。食べた感想としてはもちろん新鮮で美味しかったのですが、とろとろというよりはかなり身がしっかりしていて、歯ごたえすらあるような不思議な感じでした。
そして続いて運ばれてきたのが・・・
こちらの生ムール貝でございます!スシの国からやってきた以上、生でトライできるものは何でも試さないと気が済まないぜ!って性分では全くありませんが、シンプルにレモンをかけて頂きます。お味の方はというと・・・生臭くもなく、ほのかにしょっぱいというか、貝のエキスの味なのでしょうか。レモンをかけなくても全然いけてしまう味でした。
「へ〜これが生ムールかあ〜」とどんどん箸を進めていく3匹。
フィッシュスープ。魚介類のエキスに溢れ、よく煮込まれていて美味しかったです。この器はどこにいっても見かけるので市場シェアは相当高いのでしょうね。会社の食堂にもあるくらいです。
幸せな食卓、の一例?・・・しかしそこに君はいないんだね・・・(笑)炒めムールが遥か彼方に見えますね。
そして、既に生牡蠣と生ムールの話題に埋もれてうっかり忘れていましたが、グリルした牡蠣もやってきました・・・!
牡蠣にエメンタールチーズ的な乳製品を乗せてオーブンでエイッと熱を加えたものみたいですね。こちらの牡蠣の方が日本の牡蠣に近かったというか、若干細長い形をしていた模様です。生食用と加熱用で牡蠣の種類にトレンドがあるということなのでしょうかね?欧州の牡蠣に詳しい方は是非とも教えて下さい。
結構大量に注文してしまったかな、と一度は思ったものの、あ〜だこ〜だいいながら結局出された貝料理を平らげてしまいました。あらゆる食材の中で一番亜鉛の含有量が多いと言われ、タウリンも豊富である牡蠣と、鉄分やビタミンB類が豊富なムール貝をたらふく食べたらなら年末までもう一頑張り出来るってなものでしょう!我々は大満足してお店を後にしました。
時間のせいかお客さんはそれほど多くありませんでしたが、お店を出る時に入り口の近くで日本人のお嬢さん?4名ほどが女子会をやっていた模様でしたよ・・・ベネルクスからやってくる日本人の方も結構いるのでしょうね。
日曜日の素敵な午餐をどうもありがとう。また亜鉛補給しに来ますね。
レストランを出た後は牡蠣の養殖場を見学しました(といっても周りを散歩してみただけですが)。
水中でカゴに入って静かに出荷を待っている牡蠣の様子が伺えます。どれほどの個数の牡蠣が眠っているのか想像もつきません・・・
貝塚、には程遠いですね。牡蠣の殻って再利用とか、他に使い道があるのでしょうか?砕いたりすりつぶしたりして使えそうな気がするのですが。
北海です。あっちは北東の方角のあたりかな。
あれ、ここはオランダなのになんかロシア的なものが目に入ったぞ・・・?と思って近づいてみると・・・
なななんと!粋な牡蠣の養殖業者さん気を利かせてケースをロシア国旗の順番に並べておいてくれたみたいです!いや〜オランダでこのような待遇を受けるとは嬉しい限りです・・・
おそらくこれが粋な業者さんの看板と思われますので掲載しておきます。取引に興味がある方は是非ご連絡をどうぞ。
安心のジャパン・クオリティ・・・座高が低い人のためにシートが特注仕様になっているのでしょうか?(笑)
このように並んでいる建物の中は何がどうなっているのでしょう?倉庫なのか、生簀の運営上の装置などが入っているのでしょうか・・・?
防犯対策とかダイジョブなのでしょうかね・・・?盗っていかなくとも、その場で開けて食べられちゃったりとかしないのかな・・・
あれあれ、ここってオランダのはずだよね?またまたロシア的なものが目に入ったぞ・・・?と思って近づいてみると・・・
なななんと!粋な牡蠣の養殖業者さん気を利かせてロシア国旗柄の・・・マヨネーズの入れ物?を放置しておいてくれたみたいです!いや〜オランダでこのような待遇を受けるとは嬉しいことこの上なしです・・
このINGANGを下りていくと養殖業者直営の小さなレストランがあるみたいなのですが、この日はお休みでした。
レモンはわかったけどワインは赤なの??てっきり白ワインとあわせるものだと思っていましたが・・・
天気は些かどんよりとしていましたが、のんびりと食事をし、のんびりと養殖場を見学し、小さな街を低速でドライブした後に我々はベルギーへと帰りました。
この日は日曜日で翌日はもちろん仕事。あれだけ貝を一杯食べちゃったからお腹が大丈夫かな・・・と一抹の不安を抱きつつ眠りに就いたのですが、翌朝起きてみたら何ともなかったのでああヨカッタ!また一週間がんばろう、ってな感じで出社しました。
ところが!!!ですよ・・・
月曜日の20時過ぎ、オフィスを出たあたりから風邪のひき始めのような症状に襲われ、明らかに熱が出てきた感じがしました。吐き気はないものの腹部に膨満感と鈍い痛みがあり、「こ、これはいかん・・・!」と思ってとりあえず帰って風邪薬を飲んですぐさま横になりました。その夜は寝ているのか醒めているのか、何とも形容し難い朦朧とした時間を過ごしましたが、無情にも朝が来てしまったので何とか起床。絶対休めない日だったので這って会社に行ったのですが、独り暮らしで風邪とかでダウンするとかなり凹みます・・・
出社してからはとにかく水分を補給し体内を浄化することを心がけました。そして、まさかとは思っていたのですがなんとこの日のお昼前にキリンさんからも「大当たり」との連絡が!本当にお気の毒かつ申し訳ない限りです。夕方近くにはいくらかマシになってきたので助かったのですが久しぶりの体験でした。覚えている限り、人生で2度目の「あたり」ですかね。
牡蠣については生もグリルも3人等しく食べていたと思うのですが、生ムールについてはパクパク食べていたのは私とキリンさん・・・やはり生ムールが原因なのでしょうか・・・?
ということでタワーリシ各位、くれぐれも二枚貝の食あたりにはお気を付け下さい。メニューにないメニューを頼む時は自己責任で宜しくお願いしますね!
「これを機に少し食事に気をつけてカロリーを低減しようかな・・・」とか、「次回、牡蠣だけ注文して何ともなかったらやっぱりムールが原因だってわかるんだけど、次回それであたったらやっぱり牡蠣だったんだな・・・」とか、まあいつもの通りあれやこれや考えながら12月の寒い夜は更けていくのでした。
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- ブリュッセルで聴くショスタコーヴィチ(マリインスキー・オーケストラ ブリュッセル公演)
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2013.12.08 Sunday(11月30日のお話)
タワーリシ各位、寒いです。何故なら今晩僕は珍しく街に出ているから。日本へのお土産を買うとか、誰かをレストランに連れていくとか、何かしらの用事がないと街の中心部には出ないのですが、 寒くてもたまに街に出てみるとまた違った気分が味わえるものですね。
ところで、「ブリュッセルの中心てどのへん?」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、大体下の地図の中央辺りに見える野球のホームベースのような形の中の一帯が所謂「中心部」と言われることが多いみたいです。この中にはかの有名なグラン・プラスや小便小僧、王宮、王立博物館やグラン・サブロン広場などといった見どころが詰まっています。そして今宵、僕もこのホームベースの中を闊歩しているというわけです。
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グラン・プラスから一番近い地下駐車場には車の列が出来ていたためこの日はもう少し離れたところにあるモネ劇場の地下の駐車場に車を停めました。写真はモネ劇場からとことこ歩いて上がって来る途中にあったサン・ミッシェル大聖堂。1999年2月にフィリップ皇太子とマチルド皇太子妃の結婚式が行われた場所なんですって。
グラン・プラスから歩いてすぐのところにあるギャルリー・サンチュベール(Galerie St. Hubert)の入り口。世界最古のアーケード街の1つであるとか。もうクリスマス仕様なのかな・・・?
それほど明るくはないですが照明がとっても綺麗でした。最近夜来てなかったのでこれがクリスマス仕様なのかどうかわかりません(笑)ここには有名チョコレート屋が軒を連ねているほか、映画館や美味しいブラスリー、そして王室御用達の老舗バッグブランドであるデルヴォー(DELVAUX)なんかもあります。真ん中辺りからはイロ・サクレ地区というレストラン激戦区?のような地区にも繋がっています。
上のギャルリーの入り口の前から見た通りの様子。星座を模した照明のアレンジになっているのでしょうかね。
ここから左に歩いて行くとすぐにグラン・プラスなのですが、今宵の僕のお目当てはもう少し離れた場所にあります。ここから中央駅の方へ向かって歩いて行くとどこからともなく3人組のロシア人が現れたので「お、こちらのタワーリシ各位もそうか!」と思って彼らについて行くと、なんとブリュッセル公園の通りまで上がったところで別の方向に曲がってしまいました。どうやら私と行先が違ったようです(笑)彼らとは別の方角にしばらく歩いてから右に曲がると目標としていた辺りに近づいて来ました。
向かって左の建物が今晩僕が街に出た最大の理由であるCentre for Fine Artsです。どうやら別名でBOZARともいうらしいのですが、Webサイト(http://www.bozar.be/webpage.php?pageid=46&lng=fr)のフランス語をじっと見ていたところPalais des Beaux-Artsというのが出てきたのでこの音を取って「ボザール」としたのでしょうね。展覧会や映画、舞台やコンサートなど、様々な種類の催し物のための総合文化センターみたいなところなので、読んで字の如くファインアートセンターであると。つまりこの段落の一行目に全ては集約されていた、と。
今宵僕がここに赴いた理由、それは、ロシア・サンクトペテルブルグにあるマリインスキー劇場のオーケストラがブリュッセル公演にやってくるからに他なりません。ヴァレリー・ゲルギエフ(Валерий Гергиев)の指揮が生で観られるのですから、露西亜好きとしては行かないわけにはいかないでしょう・・・!
BOZARの建物に入る前に、お向かいのGalerie Ravensteinというこれまたギャルリーの一角にあるチケットセンターで予約しておいたチケットを受け取ります。
ギャルリーの前からBOZARの建物を見遣るとこんな感じです。周囲ではもちろんロシア語も聴こえていました。
ベルギーでは初めての劇場通いなので緊張と興奮が混じった気持ちで早速建物の中へ入りました。中ではいくつかの展示やイベントがあり、奥のHenry Le Bœufホールでコンサートが行われます。
中はこんな感じで結構明るいですね。モスクワで劇場通いをしていた頃を思い出します・・・
バルコンの入り口の前にワインなんかを提供しているスペースがあったのですが、公演中に眠りに落ちてはならぬので遠慮しておきました。
こちらのГардероб(クロークルーム)でコートと折り畳み傘を預けようとするとチケットを確認されました。「さっき入る時に見せたよ?」と思ったら、どうやら私の座席だともう少し先で預けられることを教えてくれたのでした。係の人に御礼を言ったら満面の笑みで"Enjoy the wonderful night!"なんて言われてしまいまして何だか恐れ入ってしまいました。
私の席はCorbeille(コルベーイュ)です。Google翻訳によるとБельэтажですって。劇場の席にもПартерとか、Амфитиатрとか、ЛожаとかБалконとか色々あるのを段々思い出して来ましたよ。
ホール内部はこんな感じです。私は最前列の中央近くの席でしたので割とすぐ見つかりました。
席からの一枚。全体がよく見渡せます・・・!
開演時間の20時が近づくにつれて段々と人が集まって来ました。
モスクワ観劇のチケットも随分とっておいたと思うのですがどうしたっけ・・・実家にあるはずなので年末にでも少し見てみようかしらん。
いよいよ開演時間まで後わずかです。何だか聴衆の皆さんのワクワク感が伝わってくる気がしませんか・・・?
ベルギーの劇場もやはり社交界というか交流の場なのでしょうか、結構あちらこちらで握手をしたり、顔見知りと思われる人たちが談笑し合う姿がよく見られました。
また、全体的に着席者が多くなってきてから列の真ん中近くの席の人が遅れてやってきたりするとその人を通すために着席者一同で起立をするため、誰か偉い人が来たので皆で立ち上がって敬意を表しているみたいで何だか微笑ましかったです。
そんなわけでいよいよ開演となりました。およそ10年振りの生ゲルギエフ!前回観た時はオペラ「エフゲニー・オネーギン」と「戦争と平和」のドレスリハーサルか何かだったと思うのですが、今宵のナンバーの1つ目は「チェロ協奏曲第1番」です。
チェロ独奏の方はАлексей Стадлер(アレクセイ・スタドラー?スタドレール?)という結構若い方でしたが、素人の私でもわかるほどのもの凄い腕前でした。きっとマリインスキー・オーケストラの若き才能の顔を欧州でも広めようってことでやってきたのでしょうかね。ブリュッセルの聴衆各位から割れんばかりの拍手を浴びて何度もお辞儀をしに出てきていました。
幕あいの後の今宵のナンバー2つ目は、Дмитрий Шостаковичの「交響曲第4番」です。ショスタコーヴィチを聴くのは初めてでした、というか、そもそもクラシック音楽に詳しくないものであまりコメント出来ないのが残念なのですが、素人の感想としては「アメとムチがよく利いた作品」て感じでしょうか。作品の終わりで、デクレッシェンドというのでしょうか、音色が長い時間かけて段々小さくなり、力を失って消えてしまうような感じのところは、会場全体が本当に息を止めて見届けていたような気がして、その後に鳴り響く拍手が一段と大きく聞こえました。
ゲルギエフの指揮も前回よりずっと近くで観ることが出来たのですが、彼は指揮棒を持たずに指揮をするのですね。上下にゆらゆらと揺れる腕と手、ビブラートがかかっていたといいましょうか、残像というか陽炎というか、「腕は2本だけどその先はもっと多い・・・?」とすら思いました。ソチ五輪の開会式でも彼が指揮をするのかな?ソチに行けないのが残念です・・・でも黒海なら行けるかな・・・
そんなわけで、素晴らしい演奏と指揮に眠くなる暇もない大満足のコンサートでした。これをきっかけにクラシックに入門しようかな、とすら思いましたよ(笑)少なくともロシアの作曲家については聴いてみようかな。
非常に気分が良かったので帰ってボジョレ・ヌーボーで乾杯しようと思ったのですが、駐車場に向かう途中にちょっとだけグラン・プラスの辺りに寄り道をしてから帰りました。
夜のグラン・プラス。ライトアップされたヨールカがありました。かなりの人で賑わっていました。市庁舎もとてもきれいですね。
12月6日は「聖二コラの日(サン・ニコラ)」というクリスマスみたいな祝日らしいのですが、それにちなんだパレードがこの日の昼間にあったとか。これはそのイベントに関したセットだったのかな?
ああ、、クリスマスが近づいてくる・・・1月7日のクリスマスが・・・(笑)
グラン・プラスを後にしてモネ劇場の方へ歩いていくと、劇場の前にも何だか面白いものがありました。
劇場の前に、音と光のアトラクションがありました。
どうやらこの数々のアーチをくぐって歩いて行くと、センサーが反応して様々な音が出てくるといったものです。
結構寒かったですがあちこちライトアップされた街を歩くのもいいものですな!
帰り道は遅い時間にも関わらず中心部を抜けるまでは少し渋滞している程でした。帰ってからは独りボジョレ・ヌーボーで乾杯しつつ、早速Amazon.ukで今宵のナンバー「チェロ協奏曲第1番」と「交響曲第4番」にくわえて「交響曲第5番」を注文しましたよ(笑)届いたら聴き込んでみようと思います。
あまり手を広げてもわからないと思うのでロシア・ソ連の作曲家を中心とし、歴史や政治の局面や潮流の転換などに合わせていくつか聞いてみるのが面白いのではないかと思っています。露西亜畑の自分にとってもそれがいいのかなという気がしていますので、クラシックに造詣の深いタワーリシ各位、オススメなどありましたら是非教えて頂きたく、宜しくお願い致しますよ!
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- ロシア週末紀行 其ノ一 夢か現かモスクワか・・・
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2013.12.15 Sunday(11月8日のお話)
タワーリシ各位、ブリュッセル国際空港から東(ひんがし)の方角に向かい、ごくごく僅かに北よりに約3時間半飛行するとどうなるかご存知ですか・・・?
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はい、そうです、モスクワに到着します。
というわけで、「いや〜今年は夏にまとまった休みを取らなかったんですよねえ」なんていって過ごしてきた9月、10月でしたが、10月の頭くらいにかくかくしかじかで「もう我慢ならねえ、モスクワ行ってくる・・・!」ってな具合の心持ちになったもので、こちらの旅行会社に恐る恐る電話をかけ、「アレがまだなんで色々大変ですが、アレの取得をよろしく」と、尊敬するZ氏みたいな感じでパスポートを預けたものの、すっかり忙しさにかまけていた10月の下旬、それは突如としてやってきたのです。そう、それはロシア・ビザ・・・
杉原千畝がユダヤ人のために腕に湿布を貼り貼りビザを書いた話はとても有名です。もちろん今回は6000人の命のビザとはまるで重みが違うことは承知していますが、それでも私にとってこのロシア・ビザは一際輝かしく、ロシアという夢を現実にしてくれる、まさに「切り札」のように映ったのです・・・ま、電話したぐらいで他には何もしてないけどね(笑)
もちろん手数料なんかはかかるのですが、こうも簡単にビザが取れてしまうものかと些かの驚きもありました。留学した時分は年始1月に申請して発給されたのが出発日4月1日の2日前の3月30日とかだった記憶があったものでなおさらです。
今回利用した航空会社はもちろんアエロフロート・ロシア航空・・・ではなく、地元?ブラッセル・エアラインです。到着空港は北部のШереметьевоシェレメチェヴォ空港・・・ではなく、南部のДомодедовоドモジェドヴォ空港なんですね。
11月も月初から忙しくてヒイコラ言っていたのですが、「まあ何とかなるさ」という世に有名なニチヴォー精神を実践し、幾枚かの衣服と靴下のみを持って搭乗した飛行機の機内。旅行者のバイブルである「地球の歩き方 ロシア」とこの一か月朝晩の車中で聴きながら音読を繰り返してきた「ロシア語リアルフレーズBOOK」をとっかえひっかえしながら過ごしていたところ、なんと到着時刻より約1時間も早い状態で着陸体制に入りました。私は必ずと言っていいほど窓側の席を取り外を眺めたり見下ろしたりするのが好きなのですが、着陸前にいつものように窓から外を見ると白樺の林が見えたのです・・・!
ご存知の方も多いかもしれませんが、リャザン県出身のかの有名なセルゲイ・エセーニンСергей Есенинが"Белая берёза, под моим окном,"と詠んだように、ロシアと言えば白樺、白樺と言えばロシア、ですよね。白樺ジュースなんてのもあるくらいですから。
着陸した瞬間、「なんてこったい、僕は本当にロシアに来てしまったんだ・・・ロシアってのは皆が見てる夢じゃなかったんだ・・・」と感激を覚え、留学時代の喜怒哀楽が思い起こされてロシアに入国する前から泣けてきたことを読者諸君には正直に言明せねばなりますまい。
いよいよ飛行機から降りてじ〜んとした心持ちで歩みを進めていくと・・・そこに待っていたのは、そう、眩いばかりのロシア美女、ではなく、恐ろしいばかりの行列でした・・・折角の感動が台無しになるくらいのね!こないだキエフに遊びに行った時はすぐ入国できたのに、やはりモスクワは本場ですね。あるいはシェレメチェヴォだともっと早いのかな?結局牛歩戦術でじりじりと前進していたところ、入国審査を通過するまで1時間10分ほどかかってしまいました。ロシア人とベラルーシ人はどんどん特別窓口から入っていったというのに・・・これが愛らしいロシアの洗礼ですかね(笑)
人を送りに来たことはありましたが自分で利用するのは初めてのドモジェドヴォ空港。施設は欧州の空港とまったく遜色ないか、むしろ綺麗なんじゃないでしょうか。タクシーの呼び込みは結構いましたが、空港とパヴェレツカヤ駅を45分でつなぐ「アエロ・エクスプレス」なるものの存在を事前に知っていたので、そちらで移動すべく切符を買ってホームへ移動。「アヂン(一枚)」と言うだけなのに何だか緊張すらしました(笑)
こちらがアエロ・エクスプレスのプラットフォーム。切符の端のバーコードを読み込ませて入場する形になっていました。1日にかなり多くの人の往来があるのでしょうね。
今晩は大学2年の時からの友人であり同志であるミーシャと奥さんのアリョーナと会う約束をしていたので、取り敢えず無事にモスクワに到着したことをSMSで知らせました。
ドモジェドヴォ空港は、モスクワ州ドモジェドヴォ市にあります。
空港の建物自体も周辺も整備が行き届いているのですね。2011年にこちらでテロがあった際には"Комсомольская правда"の記事を夢中で追いかけていたのを思い出します。
「何だか天候のコンディションはベルギーよりもいいぞ・・・」と思っていたら列車が来たので早速乗り込みました。
エクスプレスの内部。非常にキレイで明るいです。車内販売のお兄さん、お姉さんも愛想は悪くなく快適な列車の旅でした。
パヴェレツカヤ駅に着いたらメトロに乗り換えます。ホテルはベラルースカヤ駅の近くなので更に約20分程の道のりでしょうか。
留学していた時分には地下鉄に乗る際に、以下の事項を常に心がけ、摺り足で行動していた記憶があります。
1)あまり線路側を歩かない(中国人と勘違いされて憎まれた挙句、線路に落とされるのを回避するため)
2)周囲あるいは入線してきた車両にスキンヘッド型のヘアスタイルの輩がいないか確認する(ネオナチズムの信奉者からの襲撃を回避するため。上記ヘアスタイルにあてはまる善良なナロードの皆さんごめんなさい!)
3)周囲あるいは入線してきた車両に狂信的なサッカーファンがいないか確認する(自分の応援していたチームの成績がよくないことでムシャクシャし、中国人でも日本人でも、とりあえずアジア人をぶん殴ってスカッとしたい、という気まぐれによる襲撃を回避するため。善良なサッカーファンの皆さんごめんなさい!)
4)家族連れなどの近くに留まる(傾奇者にもモラルはあるだろう、と当てにするため)
5)その他、思いついたらご投稿下さい。
・・・などなどの項目を常に注意していたはずなのですが、今回久しぶりに再会したモスクワメトロはこぎれいで明るく、警察が車両内のパトロールなどを行っている始末。安全な市民生活のためには大変よろしいことと思いますが何だか拍子抜けしてしまった気すらします。
そしてこれは確認したわけではないのですが、明らかにエスカレーターの速度が落ちましたよね!?私はあのスピーディに地下深くに潜れる感じが好きだったのですが、やはり外国人訪問者に配慮してのことなのでしょうか?核シェルターを前提に設計されたと言われるモスクワ・メトロは独ソ戦の際には防空壕の役割を果たし、空襲を避けてメトロ敷地内で217名の赤ん坊が誕生したなんて書いてありましたが、このスピード減は外国人訪問者の増加によるものなのか、安全基準でも変わったのか、はたまた私自身が年齢を重ねてスピード感覚が変わってしまったものなのでしょうか・・・?
そんなことを考えていたら無事メトロの駅「ベラルースカヤ」に着きました。地下鉄だと「ベラルースカヤ」ですが、ご覧の通り鉄道ターミナル駅になると「ベラルースキー」となります。何だか駅の周りも随分きれいになってしまった感じがしますが、夜だからですかね・・・?
駅のすぐ前にはかの有名なトヴェルスカヤ通りТверская улицаの延長である1-я Тверская-Ямская улицаという通りが駅のすぐ近くを通っているのですが、ホテルはその通り沿いにありました。
通りもなかなか広いだけあって交通量もかなりのものです。そして通りの向こうに見えているのは・・・
そう、皆様よくご存じのアエロフロート・ロシア航空のネオンサイン。今回ブラッセル・エアラインを利用してしまったお詫びに?年末の一時帰国の際にはしっかりとシェレメチェヴォ経由で帰らせてもらうから許してね・・・ってなんの埋め合わせですかね、相手は恋人ではなく航空会社です(笑)
早速ホテルに着いてチェックインをしましたが、フロントのお姉さんの愛想のいいことといったら!言葉はロシア語でしたが応対はもはやヨーロッパレベルですか・・・まあホテルにも色々なレベルがあるでしょうから、サービスもそれに応じてピンキリなのでしょうかね。
荷物を置いて一息ついた後は、予め到着を連絡しておいたミーシャ夫妻にいよいよ会います。すぐ近くのホテルをとってくれていたようでロビーに着いたとのことでした。メールなどではやりとりしていたミーシャですが、会うのは約1年振り。昨年末にたまたま日本出張に来ていて飲んだりボーリングしたりしましたが、私が知る限りニジニノヴゴロドで一番の日本語の使い手であったラスト・サムライは特に変りもなく元気そうで本当に安心しました。
再会をしてお土産なんかを交換した後には、とりあえず夕食でも食べながらじっくり話でもしよう、ってな具合に街の中心に向かって散歩にでかけました。街歩きの途中ではあれやこれや話をしつつふらふらと歩みを進め、何件かレストランを覗いたところで行き当たったドイツ料理レストランに腰かけました。
モスクワ中心部に近づくにつれて交通量もどんどん増えていきます。通り沿いなんかは随分きれいに掃除されているようでした。
ドイツ料理レストランではビールを飲んだりババリア風ソーセージをつついたり、なぜかロシア料理のメニューもあったのでおつまみを頼んだり、料理はもちろんのことミーシャ、アリョーナと近況報告をしつつДушевно разговаривать、つまり「心の底から語る」みたいなことが出来たので大変有意義でござんした。ミーシャとは大学2年生の時に知り合ってからの日本・ロシアで遊び歩いた関係に加え、アリョーナとも通算で7〜8年の関係があるので本当に懐かしかったり新しい話があったりと、あっという間に時間が過ぎてしまいました。2人も現在の環境下で一生懸命に頑張りつつも充実した生活が送れている様子が伺えたので嬉しい限りでした。
レストランを出た後もなんだかんだで街歩きをしていたらプーシキンスカヤのあたりまで歩いて行ってしまったので、帰りもゆっくりと戻って来ました。とりあえずモスクワ1日目の夜はゆったりと過ごし、明日からの友人・知人との再会に備えたいと思います。と言うのも今回は観光というよりは「再会」に重きを置いている旅なので、たとえ短時間でも会うチャンスがあれば貪欲にトライしていこうというのが旅のテーマなのです。
ミーシャたちと別れてホテルに戻った後は早速就寝。今日は別に深酒もしなかったのでゆっくり睡眠を取って明日のタワーリシ各位との再会に備えるのみです。
地下鉄マヤコフスカヤ駅駅前にてパシャリ。凱旋広場には駅の名前の通りロシア・アヴァンギャルドの詩人マヤコフスキーの銅像が立っています。その後ろに見えるのはホテル・ペキン。この辺りはチャイコフスキー音楽院やらモスソビエト劇場やらに来るために結構うろちょろしていた場所だけに懐かしさがひとしお募りました・・・
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