(7月19日のお話の続き)
気球での快適な空の旅を終えて地上に降り立つと、暑くて仕方がない・・・やはり空中は素晴らしい場所ですね。
気球に乗った場所から少し歩いて来るとおっきく"WALL"なんて書かれていたので、「ははあ、これが有名な壁博物館か・・・」と思って早速入ると、ニアミスで違いました(笑)
この建物はアシシ・パノラマといって、ヤデガー・アシシという芸術家によって表された冷戦時代の東ベルリンの大パノラマ展です。
落書き、署名、アネクドートなど、訪れる人が思いを書き綴ることが出来ます。
パノラマの間へ入ると、周囲360°に東ベルリンの様子が再現されています。
街の雑踏の音や音楽なんかも聞こえてきて臨場感があります。2階程の高さの場所からもパノラマを見られるので、気になる壁の向こうがどうなっているのかも少しだけ見えるような感じです・・・
パノラマを出て道の反対側にはこんな場所がありました。
どうやらアシシ・パノラマのチケットとこちらの博物館もセットになっていたみたいです。中にも入ってみたのですが、暑くてすぐにでてきちゃいました(笑)歴史ファン向けの内容です。
当時の写真と、壁を越えようとした市民、それを支援した市民、またそれらを密告した市民等について歴史的記述がなされています。みなさんボードの前に立って夢中で読んでらっしゃる。もちろん私も然りでした。
壁の一部と記念撮影なんてすごい記念ですね・・・
ドイツは当時このような勢力によって分割統治されていたのですね。
こちらは「チェックポイント・チャーリー」といって、東西ベルリンの境界線上に置かれていた国境検問所跡だそうです。いまや観光客たちが兵士の格好をした方々と記念撮影をする名スポットになっている模様ですね。
脇にはこのようなボードが立てられています。ロシア語の運動の動詞があるぞ・・・
検問所跡のすぐ先にはご覧のチェックポイント・チャーリー博物館があります。「壁博物館」と呼ばれているそうです。
内部は写真撮影が出来なかったのですが、やはり東ベルリンからの脱出を計画したり、支援したり、そして成功したりした人々についての写真や情報がぎっしりでした。中でも面白いのは脱出に使われた装置類、検問に捕まらずに通過するための車、トンネル内のトロッコ?のような乗り物などが実際に展示されているところです。私でも非常に興味深かったので、脱出マニアの方は是非とも行ってみることをオススメしますよ!
博物館を出たところで妙な視線を感じると思ったら、ブレジネフ書記長がおわしました。1952年から82年までこの建物に住んだ、みたいなことが書いてありますが、ホント・・・?
その視線の先には壁の一部がありました。
そろそろ一息つこうってことで、先ほどのアシシ・パノラマの前にある広場の辺りまで歩いて戻ることにします。少し休みながら次どこに行くかガイドブックをめくってみてもいいでしょう。
戻る途中に地面を見ていたら、壁の跡が記されていました。
色々歩き回って汗もかいたし、暑くてあまり食べる気もないので、やはりこれでしょう・・・(笑)
ビールを飲みつつゆっくりとあれこれ考えた私は、歩きでポツダム広場の辺りまでいってみることにしました。
先程気球に乗った辺りまで戻って、更に歩みを進めていきます。陽が傾いてきたので眩しいことこの上なし。
こんな重厚感のある建物を通り過ぎて・・・
こんな重厚感のある建物も通り過ぎて・・・
たまたま今回の週末紀行期間が欧州で一番の夏日にあたったのか、あるいはベルリンという街には重厚感がある建物ばかりあるからなのかわかりませんが、私の中でベルリンに対し「日陰のない街」みたいな印象が出来てきています。いや、もちろんナロードのための緑の憩いの場はあるのでしょうけど、もう少し涼しくなってから来たらよかったかな、なんて思いました。
トコトコ歩いて来てポツダム広場に出ると、なんだかデモ?が行われている模様でした。ロシア語とドイツ語で演説がされていて、その支持者のような方々が歓声をあげ拍手をしていました。ちょっと聞いてみた感じ、ウクライナ東部のドネツクでの戦闘で市民や子供たちが犠牲になったことに対する非難、あるいは何か支援活動を訴えるような内容だったと思います。
お天道様もようやく傾いて来て気温が下がって来ると、流石の私もだんだんお腹が空いて来ました。ガイドブックに載っていたビアレストランが近くにあるみたいだったので、夕食はそこでとろうと思います。
このあたりかな・・・?と目星をつけてきてみたものの、どうやら通りが一本違った模様。ご覧のショッピングモールを突っ切って近道をしてレストランに向かいます。
かくして私はそれほど迷うこともなく、レストラン「Mommseneck」へと到着したのでした。伝統的な料理と100種類のビールがあるそうですよ。
外のテラス席に腰を下ろし、まずは一杯。銘柄の他、産地でもビールを選べるようになっていましたので、まずは色々な思い出が詰まったミュニックのビールFranziskanerでグビリといきます。
そして、メニューを精読し、悩みに悩んだ挙句注文した料理は、シェフのサラダと、以下にご覧のアイスバインです!
アイスバインとはドイツの伝統的な家庭料理で、ベルリン名物でもあるそうですよ。その正体は豚のすね肉(骨付き)の煮込み料理です。
どうです、すんごいボリュームでしょう!ザワークラウト、じゃがいも、そしてマメのペースト?とともに供されます。ビールはBerliner Kindl。まさにベルリン尽くしです。
日中は暑くて食欲がなかったのですが、晩になって流石にお腹は空いてきたものの、アイスバインはかなりの手強い相手でした。肉の部分は何とか完食しましたが、付け合わせとサラダは少し残してしまいました・・・カロリー・・?そんなもん手のひらに3回書いて飲み込んでしまいましたよ(笑)
ところでこのアイスバインが運ばれてきた時、思わずその匂いに頬がゆるんでしまったのですが、まさにスープと焼豚を仕込んでいるラーメン屋の匂いにそっくりなのです!要するに豚の強い匂いなのですが、一瞬ラーメン屋に座っているのかベルリンのビアレストランに座っているのかわからなくなった不思議な体験でした(笑)
かなりゆっくり飲み食いしていたのですが、レストランを発ってもまだ明るいのでもう少し付近をうろちょろしてみました。
こちらはソニーセンターのフィルムハウスという建物。この中に映画博物館がありドイツ映画の歴史が辿れるそうです。
この大きなポツダム通りを西に向かっててくてく歩いて行くと、右前方には以下の建物が居を構えています。
そうです、こちらがかの有名なベルリン・フィルハーモニーです。
オフシーズンだったのか中に入ることは出来ませんでした。
どうやらフィルハーモニーの近くではこれから屋外で映画か何かを放映するらしく、多くの人々が並んでいました。たまには映画館ではなく空の下のスクリーンで観てみるのも趣深そうですね。
帰りの地下鉄駅に戻る途中にソニーセンターを覗いてみましたが、屋根の形がユニークですね。オモシロスポットがあったのでしょうけど、暗くなってきたしほろ酔いだったのでぶらりと歩いてからホテルに戻って休むことにしました。
こちらがポツダム広場駅。もう涼しくなってきたので軽い足取りで地下に潜ります。
地下鉄構内はとってもキレイ!一駅だけ乗って中央駅に戻れてヨカッタです。
中央駅からホテルは歩いて数分なので便利です。毎度の如く炭酸水を購入し、ホテルに着いてからがぶ飲みして就寝。明日はお昼から大学の同期と感動の再会を果たします!
↓ラーメン屋の匂いがしていたのは僕だけかな?↓