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ウクライナ週末紀行 其ノ八 モスクワが涙を信じないのなら・・・よし、キエフはカロリーを信じないとしよう ! (3日目)
ユーリーにホテルまで送ってもらい、夕食に出るまでに一息つくつもりがうっかり眠りに入ってしまい、目が覚めると20時前でした。


まあ、どこに急ぐわけでもないので昨晩のように手ぶらでホテルを出ます。既に辺りは真っ暗ですが、フレシチャーティク通りが歩行者天国状態になっていて多くの人が出歩いていました。週末は車通りが制限されるのでしょうか?


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フレシチャーティク通りはこんな感じにホコ天化していました。端を歩こうが真ん中を歩こうがご自由にどうぞ。往来のタワーリシ各位の表情も楽しそうです。


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通り沿いのイルミネーションもなかなか面白いものがありました。2006年の自分もこの通りを歩いていたと思うと不思議な感覚ですね。


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少し見にくいですがベッサラプスキー市場(Бессарабский рынок)。リガに行った時は中央市場を覗いたのですが今回は寄りませんでしたね・・・


今晩行ってみようと思っていたレストランは、初日に空港から向かってきた時と今日の午後にユーリーとのドライブ中に見かけたため、「だいたいあの辺りだろうな」という感覚を頼りに歩いていたのですが、思っていたよりも距離があったみたいで2kmほど歩いてしまいました。これは酩酊したら帰りが大変だぞ・・・と思ったのですが、まあそれは酩酊した時に考えましょう。お昼ご飯はシャウルマだけだったこともありお腹はいい具合に減ってきていました・・・!


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はい、というわけでやってきました今宵のお店。カフカス料理レストラン「Хінкалі(ヒンカリ)」でございます。


お店は半地下のような形になっているらしく、恐る恐る扉を開けて降りて行ってみると・・・今夜もやっぱり、民族衣装をきたお嬢さんが「え?何だか珍しいお客さんね」とでも言いたげな、若干当惑した感じで挨拶をしてくれました。「予約はないです」と言って手頃な席に腰掛けます。


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店内は落ち着いていていい雰囲気でした。内装はグルジア風なのかな。


カフカス料理なんて言ってもたいした知識があるわけでもなく、いくつかの料理の名前がわかるくらいの私のレベル。だからこそ、本日はカフカス料理に親しむべくこのお店に狙いをつけてやってきたのです(笑)


それなのに、当然と言えば当然でしょうか、気を利かせてくれたお嬢さんが持ってきたのは英語メニュー!カフカス料理を英語で綴られてもさっぱりわからないので、「これってニシンのことですよね?とか「これって何の肉ですか?」といったような事をロシア語で尋ね、「あら、ひょっとしてロシア語メニューの方が良かったかしら?」とお嬢さんに気付かせる作戦を実行しました。


ところが、お嬢さんが結構丁寧に説明をしてくれるので、もうロシア語メニューはいいから気になることはどんどん聞いちゃえ!ということであれこれページをめくっては説明を受けました。生きたコミュニケーションの中で外国語を使うのが一番勉強になるでしょうし、こういうのも旅先での醍醐味ですよね。


そんなわけで今宵の夕食、つまりキエフ最後の晩餐がスタートしたわけです。皆様、毎度のことですがナイフとフォークの御用意を!(笑)


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これはカフカス料理なのかはわかりませんが、ニシンとじゃがいもの前菜をおつまみにビールでキエフの夜に乾杯です。ニシンは私の大好きな魚のうちの1つ、いつどこで食べてもオイシイです。


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ニシンの後に、チーズ盛り合わせ的なおつまみも出てきました。ハチミツソースがお供に付いてきたのが珍しいと感じたのですが、普通なのでしょうか?手前のスープはお嬢さんオススメのХарчо(ハルチョー)というグルジアのスープ。牛肉が入っていて何種類もの香草が感じられる味でした。酸味があってとっても美味。


ビールも2杯目を飲み終えてしまったので折角なのでグルジアワインのオススメをお願いしようと思ったのですが、オイシイオイシイとだけ言うのも面白くないのでお嬢さんにQ&Aを持ちかけてみました。


Q1. カフカス料理レストラン、というがどこの料理が一番メニューに多いの?


Q2. お店の名前の「ヒンカリ」ってどういう意味?


Q3. 店内に「鼻」がたくさんあるけど、ゴーゴリの「鼻」と何か関係がある?


まずA1.ですが、カフカス料理とは言うものの実際にはほとんどがグルジア料理であるとのことです。これは予想した通りでしたね。そしてA2.ですが、「ヒンカリ」とはグルジアの料理の名前で、グルジア風水餃子のことだそうです。美味しそうですがもうメイン頼んじゃったよ・・・


そしてA3. 店内の「鼻」というのは下の写真の左側の部分のことです。


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ロシア人かウクライナ人かという論争はあるそうですがウクライナと言えばゴーゴリ、ゴーゴリと言えば「鼻」、「ははあ、八等官コワリョフの鼻もカフカス料理を食べに来たんだな」なあんて、私は最初これを見た時にてっきりニコライ・ゴーゴリの「鼻」と関係があると思ってしまったのです。ところが、お嬢さん曰くこの作品とは無関係であるとのこと。カフカスの人たちは鼻に特徴があるため様々な形の鼻(とヒゲ)が揃っているとのことでした。鼻を集めてしまうとはなかなか珍しいお店ですよね。


もし私がキエフに住んでいたとしたらQ4.としてお嬢さんの名前と連絡先を聞いてもよかったのでしょうが、今宵はキエフ最後の晩であり、日本人にヘンな印象を抱かれても困るのでパス!(笑)


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そうこうしているうちにメインのシャシリクが出てきました!グルジアワインと一緒に頂きます。シャシリクと言えば思い出の料理。大学1年の時の文化祭でロシア料理店を出店した際、私が担当した料理がシャシリクでした。ロシアのことなんて何も知らないで大学に入ったけど、ああだこうだ言いながら皆でレストランを運営し、皆で酒を飲み、ああだこうだ言いながら皆で酩酊するのがとにかく楽しくて仕方がない文化祭でしたね。そう、今宵のシャシリクは現在とあの時とをつないでくれた、言わばタイムマシンでした・・・


当時のことをぼんやりと思い出していたせいかワインのおかわりも進み、シャシリクを食べ終わる頃には例によってお腹はパンパン・・・まあ、帰りにまた2km歩いて帰れば平気でしょう!ってな具合でしたけどね。


デザートとコーヒーでも頼もうか、どうしようかと思って店内を見回していると、どうやら料理の一部は奥の厨房ではなくカウンター越しにお客さんと同じ空間で作っている模様でした。そもそもカフカス料理に親しむのが今宵の大きな目的ですので、これ幸いとばかりに席を立って突撃し、見学させてもらうことにしました。


僕は日本出身だが現在ベルギーで独身生活を謳歌しており、祝日と合わせてキエフを旅行している。昨晩は腹いっぱいウクライナ料理を食べたので今晩はこのレストランに来た。グルジア料理にも興味があるのでちょっと見ててもいいか、というような内容のことを伝えると、「どうぞどうぞ」と快い返答が。毎度お馴染みの何故ロシア語が解るのかという質問から、ウクライナは今回が初めてか、どこの観光地を回って来たのかなど、日本人が珍しいこともあるのでしょうが作業をしながら結構こちらにも質問が投げかけられます。しまいには横のバーのバーテンも話に加わってくる接し易さ(笑)


忘れてしまっていたはずのロシア語も、アルコールと先程の時間旅行が手伝って、何だか口をついて出てくる気がしました。酒を飲みながら語学をやることの有効性を実証するために過ごした学生時代、どうやら無駄ではなかったようです・・・


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というわけでカウンター越しに見学させてもらいましたとも。2つの樽からはワインが出るのか尋ねたところ、昔使ってたものを今は飾りにしているとのことでした。左の樽の下に見えるのが、ヒンカリを茹でる機械だそうです。もう少し左にオーブンらしきものもあったので、小麦粉を練って蒸したり茹でたりするようなものはこちらで作っているのでしょうかね。


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手前には練った生地を平らに伸ばす機械があり、女性の方がせっせと生地を投入していました。


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なるほどこれなら均一に伸ばせるわけですね・・・ところで先程ゴーゴリやグルジア人の「鼻」の話が出たのが原因かどうか知りませんが、何だかこの女性の鼻も特徴的に見えませんか・・・?「こちらで働いているということはひょっとしてグルジア系の出自の方ですか?」と尋ねてみたところ、ウクライナ人であるとのことです。これはどうも失礼致しました(笑)


女性は慣れた手つきで肉を包み、奥の茹で機に未来のヒンカリを投入していきます。


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左側のマシンにヒンカリが投入された図。「貴方は注文しなかったの?したら良かったのに」と仰ったのですが既にお腹はパンパン・・・食べてみたかったですが次回必ず注文しますと伝えておきました。いやいや本当に来るよ(笑)


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今度は何だろうと思って尋ねてみるとハチャプリの準備だそうです。左の箱に入っているのはチーズ。ハチャプリはグルジアのチーズパンというか、チーズパイのような食べ物。


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そうこうしているうちにカウンターのほうにデザートが運ばれてきました。お嬢さんのオススメに負けて、やっぱり頼んじゃったのね(笑)ナッツとシナモンのような風味のよく利いた甘さ控えめのケーキ。名前は失念しましたのでご存知の方は教えて下さい。


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ちなみにヒンカリとはこのような料理です。中身は牛肉やらチーズやらキノコやら結構種類はあるそうですよ。本当にお腹がいっぱいで食べられなかったのが残念でしたのでまたの機会を楽しみにすることにします。マントゥイとは何が違うのか尋ねてみたところ、マントゥイは蒸して作るのに対し、ヒンカリは茹でて作るとのことでした。言わば「カフカス風ペリメニ」ですね。


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そんなわけで、帰り際に皆さんで和やかに記念撮影。お酒関係は右のお兄ちゃんが、ヒンカリ、ハチャプリ、マントゥイなど粉から作るものは左の女性お二人が大活躍していました。


今夜も気が付けばいつものカロリー超過でしたが、料理はとっても美味しかったし、作っているところも見ることが出来たし、何よりお店の方々と色々とお話を出来たのが良かったと思います。グルジアワインをおかわりしたせいでお会計はウクライナにしてはやや割高でしたが、多角的に夕食の時間を楽しませてもらいました。お店にとっては些か騒がしかったかもしれませんが、ヘンな東洋人ではなく、面白い日本人と映っていたら嬉しいのですが。もしまたキエフに来る機会がある時は是非ともヒンカリを食べに来たいものです。「ああ美味しかった、お腹がコサックのようになっちゃったよ」と言ってレストランを退出。


帰り道は元来た道ををゆっくりと歩き、沿道のイルミネーションを楽しんだり、通りに出ている芸人・絵描きさんなどを見ながらホテルの方に戻りました。結構お酒を飲んでしまったかとも思ったのですが、2km近くも歩くといい腹ごなしになりカロリープラマイゼロに淡い期待を抱いてしまいました。


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観光客は決して少なくないと思いますが、キエフは首都にしてはとても静かな街かもしれませんね。


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通りの真ん中ではぶらさがり大会?のようなものが行われており、多くの人が集まって応援したりヤジを飛ばしたりしていました。夜のフレシチャーティク通りもまた昼間とは違った賑やかさが滲んでいていいものです。


ホテルに着くと例の如く、炭酸水をガブ飲みして就寝。本当によく歩き回り、本当によく食べ、そしてなかなか面白い出会いのあったキエフ紀行でした。どきりとする場面もありましたが、独り旅にしては過去最大級の充実度だったかもしれませんね。


帰りの飛行機は午前中の便だったので翌朝8時にはユーリーが迎えに来てくれました。特に渋滞もなく無事にボリスピリ空港に到着。「また何かあったら呼んでくれよな」というユーリーにお礼を言って、ガッチリと握手をしてお別れです。「帰り道に食べなよ」と言ってリンゴをくれるあたり、何だかスラヴ臭さを感じてしまいました・・・(笑)


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ボリスピリ空港にはレア航空会社の飛行機がズラリ・・・?


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ブラッセルまでは約3時間の道のり。いやあ、本当に楽しい旅でした。これでまた仕事が頑張れるというものです。シャウルマの写真を撮っていないのが若干残念ですが、また機会はあるでしょう!


日本人にはなかなか馴染みがないかもしれないウクライナですが、ビザも要りませんのでロシアに比べたら訪問は随分楽なはずです。タワーリシ各位、食わず嫌いは勿体無いですよ、是非ともかじりついてみて下さい!その際はカロリー超過に注意してね!(笑)


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author:駆け出し俳優, category:週末紀行 - ウクライナ, 00:13
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